西武信金の犯した不適切な行為

追記:全アクションの完了報告(2026年4月)
2019年の業務改善命令から始まった西武信金の不正融資問題に対する私の追及活動は、行政・立法・司法のすべてのプロセスを経て、2023年にひとつの区切りを迎えました。
巨大な組織を相手に個人がどう立ち向かうべきか。情報開示請求の壁、裁判の難しさ、政治への働きかけ……。私が7年間で得た経験とすべての記録を、ここにアーカイブとして残します。
「同じような不正や理不尽な融資被害に遭い、孤独に戦っている方へ」
私の歩んだ軌跡が、あなたの戦いの具体的な一歩を踏み出すための、小さな手助けや指針となれば幸いです。
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西武信用金庫に対する行政処分について
2019年5月24日、金融庁は西武信金に対して業務改善命令を発令しました。リンクをクリックすると全体が読めます。
西武信用金庫に対する行政処分について
関東財務局は、本日、西武信用金庫(以下「金庫」という。法人番号2011205000146)に対し、下記のとおり行政処分を行いました。
第1.命令の内容
信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第26条第1項に基づく命令
(1)健全かつ適切な業務運営を確保するため、以下を実行すること。
ⅰ本処分を踏まえた責任の所在の明確化と内部統制の強化
ⅱ融資審査管理を含む信用リスク管理態勢の強化
ⅲ反社会的勢力等の排除に向けた管理態勢の抜本的な見直し(2)上記(1)に係る業務の改善計画を令和元年6月28日までに提出し、直ちに実行すること。
(3)上記(2)の改善計画について、当該計画の実施完了までの間、3か月毎の進捗及び改善状況を翌月15日までに報告すること(初回報告基準日を令和元年9月末とする)。
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http://kantou.mof.go.jp/rizai/pagekthp027000005.html
処分の理由
当局による立入検査の結果や信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第24条第1項に基づき求めた報告を検証(注)したところ、金庫は業績優先の営業を推進するあまり、内部管理態勢の整備を怠った結果、以下のような問題が認められた。(注) 「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(平成30年2月6日金融庁発表)への適合状況を含む。
(1)投資用不動産向けの融資にあたり、形式的な審査にとどまり、不適切な信用リスク管理態勢となっている
i 融資実行を優先するあまり、融資審査にあたり、投資目的の賃貸用不動産向け融資案件を持ち込む業者による融資関係資料の偽装・改ざんを金庫職員が看過している事例が多数認められる
ii 投資目的の賃貸用不動産向け融資について、融資期間に法定耐用年数を超える経済的耐用年数を適用する場合には適切な見積りが不可欠である中、経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対し、金庫職員が耐用年数や修繕費用等を指示・示唆するなどの不適切な行為が多数認められる
金融庁(関東財務局)からの発表資料では「不適切な行為が多数」という表記にとどまっていますが、私が金融庁に対して行ってきた情報開示請求によって「メールでその不正の指示・示唆をしていたものが258物件」との具体的な手法や数字を金融庁は事前に把握していたことが発覚しました。
(2)反社会的勢力等との取引排除に向けた管理態勢が不十分である
ⅰ反社会的勢力等との取引排除に向けた管理態勢については、十分な経営資源を配分することなく極めて少人数の担当者に頼った取組となっているなど、組織的な対応が不十分となっている。特に、反社会的勢力等に関する金庫としての管理区分が限定的に運用されているなど、その管理手法は不十分なものとなっている
ⅱこのため、一部の営業店幹部は、監事から反社会的勢力等との関係が疑われるとの情報提供を受けていた者について、十分な確認を怠り、同者関連の融資を実行している
このブロックは私の事案とは無関係ですが、そもそも西武信金は反社勢力等と以前から密接な関係があったと指摘されています。
(3)内部統制が機能していない
強い発言力を有する理事長に対して十分な牽制機能が発揮されておらず、上記(2)ⅱに関し、懸念を抱いた監事及び監事会から理事長に対し、複数回にわたって書面で調査を要請したにもかかわらず、理事長は当該要請を拒否し、組織的な検証を怠っているなど、内部統制が機能していない。
組織全体の問題と捉えます。
西武信金からの発表
2019年5月24日、金融庁(関東財務局)からの業務改善命令を受けた同日、西武信用金庫も公式発表をしています。以前はPDF資料が閲覧できたのですが、2022年9月現在、もはやそのリンクは途絶えたようですのでこちらにアップしておきます。
当金庫に対する業務改善命令について
本日、当金庫は、信用金庫法第 89 条第1項において準用する銀行法第 26 条第1項に基づき、関東財務局より業務改善命令を受けました。日頃から当金庫を信頼し、ご支援ご愛顧を頂いておりますお客さまをはじめ、会員の皆さま、地域の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をお掛けいたし心より深くお詫び申し上げます。今回の命令を厳粛に受け止め、健全かつ適切な業務運営を確保するため、役職員一丸となって内部統制の強化、信用リスク管理態勢の強化及び反社会的勢力等の排除に向けた管理態勢の抜本的な見直しに取り組んでまいります。
投資目的の賃貸用不動産向け貸出案件を持ち込む業者による融資関係書類の偽装・改ざんを当金庫職員が看過してしまった可能性が高い件数
当金庫の認識では127件です。そのうち、当金庫が、債務者と面談して調査した結果、何らかの偽装等があったと認められる件数が73件ございました。その他については、引き続き確認を実施してまいります。
→ 以前からよくあるフカして二重契約とか、レントロール・契約実態の改ざんとかでしょう。こちらは債務者とコンタクトを取っているようです。
経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対し、当金庫職員が耐用年数や修繕費用等を指示・示唆するなどの不適切な行為と思われる件数
現存する18か月間のメールでのやりとりからは258物件あると確認しています。
追求すべき内容1
258物件はメールで不正を指示・示唆していた証拠が残っているということ、そしてこの不正には不動産鑑定士等の国家資格保有者が間違いなく関与していたということが明らかであるにも関わらず。この不正融資の被害者に対して西武信金が何をやるのかが一切記載されていない。
この期間内の同書面の数との比較では約1割に相当します。
追求すべき内容2
258物件÷0.1≒2580、不正の有無は不明ながらこれだけの数の取引に不動産鑑定士等の国家資格保有者が関与していたということであるにも関わらず、これらの国家資格保有者の誰一人として何ら処分を受けていない(と思われる)。
西武信金が発表した業務改善計画
業務改善命令を受けた翌6月28日、西武信用金庫は業務改善計画を発表しています。こちらのリンクも切れているようですのでここにアップしておきます。
業務改善計画
当金庫は、今回の命令を厳粛に受け止め、健全かつ適切な業務運営を確保するため、内部統制の強化を図るとともに、業務運営体制を抜本的に見直します。この改革を着実に推し進めるためには、その前提として、当金庫のビジネスモデルや経営戦略から、どのようなリスクが生じ得るかを常に意識した「経営者の姿勢」やガバナンス態勢が必要であるという認識のもと、現在、「業務改善委員会」を中心に業務全般における課題や問題点を洗い出し、抜本的な管理体制の改善を進めるとともに、かかる牽制機能の強化を図っております。当金庫は、今後も、内部資源のみならず外部資源の積極的な活用を進め、第三者的立場にある外部有識者等の知見も採り入れながら、以下のとおり、当金庫の経営・業務の全ての面において改革を進めてまいる所存です。
根本原因
理事長の在任期間が長期化するにつれ、その経営姿勢は営業推進に偏重したことや、役員の人事や報酬についても、理事長への過度な権限集中があり、役員間での情報共有や役員相互が牽制する機会を喪失するなど、発言力の強い経営トップへの十分な牽制を欠く状況にありました。このような経営態勢が適正な業務運営を阻害する根本的な要因であったという課題認識のもと、業務運営体制の抜本的な見直しと同時に、役員の相互牽制を含む、ガバナンス態勢の再構築に取り組んでまいります。
ワンマン体制によるトップダウンの構造でガバナンスが全く機能していなかっただけでなく、逆に忖度して不正を広げていたようなもので、まるでこの国の行政組織のようです。実際、元理事長の後任となった現理事長からは「近くにいながら注意することができなった」との発言がありました。側近として不正を看過し続けていた人が後任の理事長になること自体がおかしくないですか?
人事処分等
当金庫の職員への懲戒等については、調査罰則委員会要領に基づき処分対象や罰則を決定しておりましたが、本年5月に同要領の適用範囲とこれらの決定プロセスを明確にしました。そのうえで今回問題となった投資目的の賃貸用不動産向け融資案件を持ち込む業者による、融資関係書類の偽装・改ざんを当金庫職員が看過した事案および経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対して、当金庫職員が耐用年数等を指示・示唆した事案に係る人事処分等については、調査罰則委員会において厳正に手続きを進め以下のような処分を行いました。なお、持ち込み業者による偽装・改ざんを看過した事案については、現在も債務者との面談による事実関係の調査を継続しています。今後も調査結果にもとづき、順次人事処分等を検討し対応してまいります。
(上長責任を含む処分内容)減給 2 名、譴責 22 名、戒告 108 名、注意 12名、合計144名
多数の店舗にまたがりこれだけ大量の職員が関与していたということは個人の問題ではなく組織的な不正であったことを暗に証明しているようなものでしょう。
問題点
不正融資の被害者を無視
この業務改善計画においては、不正融資の被害者に対してその後のアクションプランが一切記載されていません。上記人事処分等において持ち込み業者による偽装・改ざんを看過した事案は債務者(被害者)と面談、調査しているにも関わらず、関係書類の偽装・改ざんを当金庫職員が看過した事案および経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対して、当金庫職員が耐用年数等を指示・示唆した事案に関しては不正に関与した職員を形式上処分しただけで被害者は無視しているのです。
私の事案に対して不正を認めない
業務改善命令及び業務改善計画を受けて、私は今までに西武信金の関係各所へ様々な追求を行ってきました。しかし、西武信金の各部署の職員の誰一人として私の事案において不正の事実を一切認めていない、これが現実です。
背任罪、特別背任罪の疑いを隠蔽
不正な担保評価により過剰な融資を反復的に継続していたことは、西武信金の不良債権を増やす背信行為です。この不正に30店舗以上にまたがり140名を超える職員が関与したことからも「組織的犯罪」の可能性が高いにも関わらず、刑事責任に関しては一切触れられていません。
金融庁の隠蔽
上記のようにこの業務改善計画には様々な問題があるにも関わらず、金融庁はこれを受領しただけです。私から金融庁に対してこれらの問題点を指摘しても金融庁はほぼ無視。さらに情報開示請求を行っても開示された資料は真っ黒なのり弁。金融庁は金融検査により多数の不正を確認しているにも関わらずその情報を積極的に隠蔽しているのです。
私が求めるもの
私は自身の過失、自己責任を否定していません。西武信金による詐欺的行為があったにせよ、契約書に記名・押印した自分にも責任があり、そこから逃れられないことは十分認識しています。しかし、現状における金銭的(及び信用情報的)な責任分担は
- 加害側の責任 0
- 被害者の責任 100
これは到底納得できません。
少なくても加害者側(西武信金及び不動産鑑定士等の専門家)にも民事的及び刑事的に応分の責任を負って当然であると考えて行動し続けています。
私の具体的な活動に関しては 現在までの経緯 にまとめています。


