【裁判】第5回:口頭弁論

2022年11月12日

過去4回の開催でまだ合計30分も費やしていない不動産鑑定士を相手取った損害賠償請求事件。先日、その第5回口頭弁論が行われました(今回は少し白熱して約20分)。

毎回、出廷するたびに「裁判所」の銘板を撮影していた私ですが今回は、、、

先日、どっかのおっさんにいたずらされたんですよね、ニュースになっていました。

早くこの状態に戻って欲しいです。

キレた裁判官

過去4回に渡り、原告及び被告それぞれから複数の準備書面や証拠を提出してきました。原告である私サイドにはちゃんとした弁護士がついていますので当然のごとく、至極まっとうな書面を提出し

  • 被告の不当な主張の論破
  • 原告の主張の正当性

これらを継続してきました。

対して被告は現在までずっと本人訴訟。そのせいもあり、提出してくる資料から主張までもうめちゃくちゃでした。都度、裁判官から細かな指導を受けていましたが、今回もまた意味不明な書類や主張、証拠の修正等を出してきたため、とうとう裁判官がキレました(ちなみに私は最初からキレ気味でしたが「短気は損気」「口は災いの元」と思って黙ってじっと座っているだけに徹していました)。

裁判官から被告に発せられた言葉は

被告は本人訴訟を継続するために必要となる司法が要求するスキルレベルに達していないと判断する。次回までに代理人をつけ、まともな議論ができる態勢を整えなければもはや被告の主張を聞くことを打ち切る

最後通告ですね。これを受けて被告が次回までに代理人をつけない限り、被告のめちゃくちゃな主張や証拠提出は二度と通らないことになりました。そもそも代理人をつければめちゃくちゃな主張もなくなるはずですが。

被告は「代理人は探しているが良い人が見つからない」と言っていましたが、それも当然でしょう。負ける前提の裁判を引き受ける弁護士はそうそういません。仮に見つかったとしても、それは「どれだけ賠償をミニマイズするか」に特化するしかないと考えます。

ただ、被告側に代理人がつくとこちらの主張にもメスが入れられることは確実であり、今までなら100で勝てる話だったものでも70とかになることは避けられないでしょう。70:30、そこまでは織り込み済みです。

被告の法的主張

そんなキレた裁判官から引き続き被告に求めた発言、今回の肝は

要するに被告の法的な主張・争点は何なのか?

第2回口頭弁論において被告からの主張は「原告の主張する損害とは、原告による投資判断ミスでありお門違い。被告は専門家としての業務を全うし、その結果として融資が実行されたのだから感謝されるべきものですらある」というのもでした。

しかし、以降も被告から提出されてきた準備書面や証拠と称するものには、この主張の裏付けとなるものは皆無だったのです。そこで改めて裁判官から問い質した結果、被告が発したのは

原告からの依頼により物件修繕後の鑑定評価意見書を作成したのであって不正は一切ない

被告が主張する争点がやっとのことで決定しました。

裁判官から書記官への指示によりこの証言が記録されました。これをもって、この主張に繋がらない今まで被告から提出されていた意味不明な準備書面や証拠と称するものは今後全て無視されるものとなりました。

被告の立証責任

この主張によって被告には明確な立証責任が課せられました。それは

原告が物件修繕後の鑑定評価の作成を依頼した事実

被告の主張の背景は西武信用金庫の担当者から依頼を受けた。その依頼は原告の代理であると判断している。その説明に対してすぐに裁判官から被告に対して

ではその要件事実を今ここで説明して下さい!(適当なことばっかり言ってんじゃねーぞ、ボケがぁ!ぐらいのイメージで)

と要求しました。

しかし、そんな説明ができるわけがありません。だってそもそも原告が西武信用金庫に対してそんな依頼をしていないのですから。当然説明できない被告、これは次回期日に持ち越しとなりました。

原告から西武信用金庫に対して融資を申し込んだ際の希望条件は「7000万円を20年以上の返済期間で」だったのですが、その前提は当然ながら「遵法の上で」です。

不動産鑑定の大原則は「評価日(価格時点)での判断」であり、将来の時点での評価は法律やそれに付随する規約等により原則NGとされています。すなわち、そのような不法行為となる「修繕後の未来の評価」を原告が西武信用金庫や被告に頼むわけがないのです。

西武信用金庫が不動産鑑定士に修繕後の評価を依頼した事実は、被告自身が西武信用金庫から送られたメールの一部を証拠として提出していることから既に証明できていますが、それはあくまでも西武信用金庫からの依頼であって原告からの依頼とは直接に繋がりません。

西武からの依頼=原告からの依頼

被告がこれをどう立証するのか、高みの見物とさせてもらいます。

西武信用金庫の不正の事実

この流れでお気づきでしょうが、被告は西武信用金庫から「修繕後の評価を依頼するメール」の一部を証拠として既に法廷に提出しています。

このメールこそが、西武信用金庫が金融庁から業務改善命令を受けた

ⅱ投資目的の賃貸用不動産向け融資について、融資期間に法定耐用年数を超える経済的耐用年数を適用する場合には適切な見積りが不可欠である中、経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対し、金庫職員が耐用年数や修繕費用等を指示・示唆するなどの不適切な行為が多数認められる

http://kantou.mof.go.jp/rizai/pagekthp027000005.html

これを証明しているそのものなのです。

そして私からの再三に渡る開示請求を頑なに拒絶し続けている金融庁の対応は、この「不適切な行為」の証拠を大量に保有(487枚)しているにも関わらず西武信用金庫を看過し続けていること、これは金融庁自身が法律違反状態(刑事訴訟法第239条第2項:告発の義務)となっていると受け止め、金融庁に対する追求を続けているところです。

原告の立証責任

このような流れからも被告の不法行為はほぼ立証できると確信しています。しかし、何度も言っているように現時点ではまだ

被告及び西武信用金庫の不正 ≠ 原告の損害

「≠」「=」にするためには、原告が不正と被害の因果関係をきっちり説明、立証しなければならないのです。最悪のケースは「被告の不正は認められない」、その次には「被告の不正は認められる、ただし直接損害に繋がったという因果関係は認められない」です。因果関係まで明確に立証できない限り、賠償までは繋がらないのです。

その立証方法は以前にも書いた主観的、客観的な説明です。不法行為がなかったら主観的に・客観的にどうなっていたのか?その理由は?証明は?、、、

これらは既に一度、準備書面によって提出していますが、さらに掘り下げた説明の準備も進めています。ただ、まだ主張は控えています。

今の時点でそれを主張しても被告が代理人をつけることによってストーリーを覆される恐れがあるため、まずは被告側に代理人がつくかどうか?ついてきたらどんな要求をしてくるのか?そのあたりを見極めてからの対応とすることにしています。

被告が代理人をつける期限は次回期日(12月下旬)までと切られています。まずはその日を待つこととします。