投資は自己責任という大前提

よく耳にする自己責任論について。
別ページでも簡単に書いていますが、このタイトルで私の考え方を残しておきます。
自己責任を否定しない
投資においては、様々なリスクを正しく認識した上で自分の判断と責任に基づいて行なわなければなりません。これが自己責任の大原則です。
私自身、今回の不正に対して自己責任を全否定しているわけではありません。最終的に判断し契約の成立として押印、融資実行を受けたのは私自身です。そこを全否定して
全て西武信金が悪い!
と言っているわけではなく、応分の責任があると思っています。
公平性、透明性
ただし、この自己責任が成り立つためには、市場の公正性が確保されていなければなりません。
このため、「情報開示(ディスクロージャー)」、「投資家保護」、「適合性の原則」など、販売する側の法制度も整備されてきたはずです。内部情報を悪用した取引(インサイダー取引)や意図的な相場操縦、根も葉もない噂を流す行為(風説の流布)などは禁止されており、違反すれば厳しく罰せられることになっています。
日経ビジネスの過去記事にはこんな記載もありました(一部抜粋)。
「顧客本位の業務運営ができているのか」
顧客本位の業務運営とは、英語で受託者責任という概念を示す「フィデューシャリー・デューティー」を金融庁が意訳したもの。例えば資産運用を受託した金融機関は、資産を預けた人の利益を最大化することに努める義務があり、顧客の利益に反するような行動は取ってはならないということだ。
「投資は自己責任」
確かに消費者は、リスクを伴う商品を購入する際に知識を身につけて判断し、その結果を受け入れるべきだ。だが、それは金融のプロが「顧客本位の業務運営」を実施している、すなわち顧客の資産を最大化してくれるために金融商品を提案してくれているという前提があってのこと。法律で定められた最低限の告知事項を守っていても、金融機関が本心では手数料収入最大化を優先して行動しているなら、到底フェアな取引といえない。
不動産という高額商品はトラブルに巻き込まれた人が文字通り人生を左右されることになる。金融商品よりもよほど厳格に「顧客本位」を貫く必要があるはずだ。
https://business.nikkei.com/atcl/opinion/15/221102/101300530/
スキームの正当性
一般的に収益用不動産の融資に対して金融機関が設定する返済期間(年数)は
法定耐用年数 (ー 金融機関の内規) ー 築年数 = 返済期間
鉄筋コンクリート造(RC造)の法定耐用年数は47年ですが、一部の金融機関では上限を40年と設定していたりします。
例えばこの前提で築25年の物件の融資を行った場合の返済期間は15年となります。しかし、たった15年の返済期間では年間返済額が高くなってしまい、現実的には物件を購入すること(滞りなく返済を続けること)が相当困難となります。さらには、もっと築年数が古い物件だと一律4年返済だったりしてしまいます。
このように、築古物件を購入したいと思っても返済期間が取れない(=年間返済額が高くなる)ため、非現実的だったわけです。
このGAPに目をつけたのが西武信金です。彼らが取り入れた新しい融資スキーム、それは法定耐用年数ではなく
経済的耐用年数の採用
です。
西武信金は、金融庁から「法定耐用年数でしか融資できないと指示した覚えはない」という言霊を取り、この経済的耐用年数を用いた融資スキームを実行することにより、築古物件に対して長期返済による融資を積極的に展開、短期間で地方銀行1行分以上の融資拡大を実現しました。
このスキームは、国交省、証券取引等監視委員会等の行政機関や不動産鑑定士協会連合会の資料にもたびたび登場しその正当性をアピールしていました。これらの情報はネット上にもたくさんの資料が残っています。これを私は
国がお墨付きを与えたスキーム
と表現しており、そこに不正があることを事前に想定できない環境であったと表明しています。
不法行為に基づく契約
しかし、このスキームに不適切な行為があったことが発覚し、西武信金は金融庁から業務改善命令を受けたのでした。そしてこの業務改善命令により、西武信金職員自らが不動産の専門家に改ざんを指示・示唆していたことが明らかにされました。
担保価値のない物件に対して過剰な担保設定を行い、過剰な金額を過剰な返済期間で融資する、これは詐欺罪や背任罪、そしてこの不正が組織的に行われたのであれば特別背任罪に問われる行為である可能性もあります。30店舗90人以上の職員が処分されたことから、私は組織的な不正があったと思っています。
さらに、指示・示唆に対してそれに応じたのが不動産鑑定士の場合、その不動産鑑定士は「不動産の鑑定評価に関する法律」及びそれに付随して定められている様々な政令、通達や基準に違反しており、明らかな不法行為です。
その不法行為は民事的な責任だけでなく、刑事罰のある法律にすら触れている可能性があります。こんな不法行為が前提による契約に果たして
公平性、透明性が担保されていたのか?
過失割合
このように、明らかに自己責任論の前提が成立していなかった条件下においても相手方の非は一切認められないのか?そこを問うているのです。
今現在、西武信金は
100 vs 0で全て私が悪い
というスタンスです。
しかし、私はこれを到底受け入れられないどころか 50 vs 50以上で西武信金が悪い、もっと言えば
西武信金及び不動産の専門家には不法行為があった
と信じています。そしてこれを明らかにすべく日々活動しています。








